確定申告の納税をラクにする「振替納税」手続きの流れと注意点をやさしく解説

振替納税は、確定申告で発生した税金を、指定した口座から自動で引き落とす方法です。納付書で支払う手間を減らせるため、利用しやすい制度です。ただし、振替納税はすべての税金に使える制度ではありません。特に「法人も使えるのか」は混同しやすいポイントです。

振替納税とは?

所得税や個人事業者の消費税を、あらかじめ登録した本人名義の預貯金口座から納付する方法です。一度手続きすれば、原則として翌年以降も同じ税目で利用できます。

ただし、住所変更で所轄税務署が変わる場合や、登録口座を変更する場合は、再手続きが必要になることがあります。

利用できる税金

主に次の税金で利用できます。所得税の振替納税の手続きをしていても、消費税は別で手続きが必要です。

  • 申告所得税及び復興特別所得税
  • 個人事業者の消費税及び地方消費税

必要なもの

手続き前に、次の情報を用意します。

  • 納税者本人名義の預貯金口座
  • 金融機関名、支店名、口座番号など
  • 書面提出の場合は、金融機関届出印
  • e-Tax提出の場合は、e-Taxにログインできる環境

提出方法は2つ

1. e-Taxで提出する

パソコンやスマートフォンからe-Taxにログインし、画面に沿って口座振替依頼書を送信します。書面の記入や押印は不要です。

  1. e-Taxにログインする
  2. 「申請・納付手続」から口座振替依頼書を選ぶ
  3. 口座情報を入力し、金融機関サイトで本人確認を行う
  4. 内容を確認して送信する

金融機関によってはオンライン提出に対応していない場合があります。その場合は書面で手続きします。

2. 書面で提出する

「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」に住所、氏名、口座情報などを記入し、届出印を押して、税務署または金融機関へ提出します。

初めて登録する場合

利用したい税目ごとに手続きします。まず「所得税だけでよいか」「消費税も必要か」を確認しましょう。

  • 所得税のみ:所得税の振替依頼書を提出
  • 消費税も利用:消費税の振替依頼書も提出

令和7年分で利用する場合、提出期限は所得税が令和8年3月16日、個人事業者の消費税が令和8年3月31日です。

再登録が必要になるケース

次の場合は、そのまま使えないことがあります。

  • 住所変更などで所轄税務署が変わった
  • 振替口座を変更したい
  • 所得税だけ登録済みで、新たに消費税も振替にしたい

所轄税務署が変わる場合は、新しい税務署へ口座振替依頼書を提出する方法などで、振替納税を継続する手続きが必要です。

振替日と注意点

振替日は毎年、国税庁から公表されます。令和7年分の確定申告では、所得税が令和8年4月23日、個人事業者の消費税が令和8年4月30日に引き落とされます。

残高不足で引き落としができない場合は、納期限の翌日から納付日まで延滞税がかかる場合があります。振替日の前日までに口座残高を確認しておきましょう。

まとめ

振替納税は、確定申告後の納付忘れを防ぎやすい便利な方法です。一方で、所得税と消費税は税目ごとに手続きが必要で、住所変更や口座変更がある場合は再登録が必要になることがあります。

当事務所では、確定申告とあわせて納付方法の確認・手続きのご案内も行っています。振替納税を利用したい方は、申告前に早めに確認しておくと安心です。


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